やさしい味の中華にほっと一息

 外食先で中華っていうと、「やっぱり化学調味料、多め?」ってイメージありますよね。レストランや食堂だと、ひと口目で「わ!おいしい!」と思わせるインパクトが必要だと思うし、食べた人の記憶に料理の味を強烈に残さなくてはならないから、どうしても味つけは濃いめに。おのずと化学調味料も使うことが多くなる、ということだと思うんです。

そんな中華のイメージをくつがえすようなお店を、横浜の本牧で見つけました。お店の名前は、「香(シャン)」。化学調味料は一切使わず、体に優しい中華料理をうたっています。中医学の理論に基づいた、薬膳料理の考えをとり入れているんだとか。

 ところで本牧といえば、戦後は米軍のキャンプのおひざ元として、人も飲食店も多く結構にぎわっていたようです。ところが、本牧周辺の日本への返還やバブル崩壊を経て、今ではすっかりさびれてしまったといわれています。そうはいっても、いえいえどうして商店街は結構頑張っているんです。おいしいパン屋さんや和菓子店も点在していて、商店街としての活気は今なお健在です。香は、その商店街のメインストリートに立っています。

 日曜日のちょうど昼時に訪れると、あまり広くない店内はほぼ満席。2人用の小さなテーブルにイスを1つ入れてもらい、家族3人できゅうきゅうに座りました。テーブルいっぱいにメニューを広げてあれこれ思案し、娘と私は「揚げ豚肉のせあんかけご飯」を、夫は「豚肉と野菜と卵のしょうゆ炒め」を注文。

 ほっと一息ついて周りを見回すと、客層は、ご近所さんが休日の遅めのランチを食べに来ている感じです。家族連れや中年のカップルなどなど。中華屋さんでよく見かける一人メンズは、なぜか皆無。みんなリラックスして、のんびりした雰囲気です。香は、街の気取らない中華屋さんではありますが、油ギッシュな、ガッツリ食べる系の「いわゆる中華屋」といった感じではなく、店の雰囲気や働いている人の物腰もちょっぴり上品で女性的。
そうかといってすました感じではまったくありません。「体に優しい中華」を掲げるオーラが店全体を包んでいるからでしょうか。何だか、座っているだけでホッとします。
 
 料理が出てくるのを待っていると、「ミックスジュースをどうぞ!」と、小さなグラスに入った薄いピンク色のジュースが出てきました。メインの前に出されるミニサラダよろしく、まずはヘルシーなジュースでお腹を落ち着かせましょうということのようです。べジファーストならぬ、ジュースファーストといったところでしょうか。お店の人に聞けば、ジュースの内容は日ごとに変わり、この日はヨーグルトをベースに、ブルーベリー、キャベツ、マンゴー、にんじん、リンゴ、バナナ、キウイ入りなんだとか。野菜とフルーツのフレッシュジュースがよほどおいしかったのか、娘は瞬く間に飲んでしまいました。もっと飲みたそうに夫のグラスを見つめています。中華屋でミックスジュースという意外性もあり、おいしさ倍増なんでしょう。

ミックスジュース




揚げ豚肉のせあんかけご飯




 さて、やってきました「揚げ豚肉のせあんかけご飯」。白いご飯にさくさくのロースカツがドーンとのって、野菜のあんかけがたっぷりかけてあります。
「わ、カレーの味がするカツだよ! カツなのにカレーの味がする。ねー、カレー、カレー!」
揚げたてのカツをフーフーいいながら頬張った娘は、カレー味に反応。
「カレー味のカツって食べたことなかったっけ?」私。
「うん」娘。
大好きなカレー味に気を取られて、ロース肉の苦手な脂身も気づかずに食べています。
「さくさくのカツに、中華丼のあんみたいなのがかかってるんだね。おいしい〜」
そういえば、娘は中華丼も好物でした。
「熱い熱い…」といいながら、お冷を飲んでは大きな口をあけてよく食べます。


豚肉・野菜・卵のしょうゆ炒め



 夫が頼んだ「豚肉、野菜、卵のしょうゆ炒め」も、ネーミングは地味ですが、なかなかイケてます。娘は見た瞬間「何か、おしゃれだね」と一言。
「野菜の色がきれいで、見てるだけでもうれしくなる」んだとか。
赤大根やごぼうなど、中華屋の炒め物ではあまり見かけない野菜が入っています。色がきれいなだけでなく、ファイバーリッチ。ヘルシー志向の女性に、とってもウケそうです!
で、このしょうゆ炒め、油はやや控えめで、食べても食べても食べ飽きない優しいお味です。やっぱり化学調味料が入っていないから? 帰りに、厨房にぶらーんとぶら下がる腸詰を売ってもらえないか聞いたら、まだ1週間くらい経たないと完成しないから

売れないそう。残念無念。今度は腸詰を買えるタイミングを狙ってまたご飯を食
べに行きたいものです。お店の名前同様、どれも香り立つようなおいしさでした。
ごちそうさま!


本日のメニュー
「揚げ豚肉のせあんんかけご飯」1,200円
「豚肉、野菜、卵のしょうゆ炒め」900円




文・渡辺ゆき  写真・小林キユウ

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中国料理 香 shan(シャン)

神奈川県横浜市中区本牧町1-46
TEL045-622-6578
営業時間
11:30〜14:30、17:30〜21:30
定休日 月曜日
第2・第4週の火曜日、第1・第3週の火曜のランチはお休みです。

http://shan-honmoku.wixsite.com/shan-honmoku

小学生女子、冬の京へ。

毎年恒となった小4の娘との父子だけの京都旅行。

母親と娘は何歳になっても母子で旅行に行けますが、悲しいかな父親はせいぜい娘が小学生まで。
なので、年に1度、娘と京都旅行に行くのが恒例で、今回で3回目です。
妻は家で留守番です。

最近、JS(女子小学生)という言葉が流行っているようですが、
JSの京都食べ歩きです。


今回は動画にまとめてみました。
https://movie-kobayashi.tumblr.com/


いつか娘が大人になって、友達や恋人とかと何度か京都に行くことがあるかと思います。
あるいはずっと先、おばあちゃんになっても京都には行くかもしれません。
その度に、初めて歩いた京都は父親とだったとふと、思ってくれればうれしいかな。
そんな淡い父親の思いもあって、この冬も京都へ行ってきました。

ディープな横浜中華の味。

横浜で中華といえば、中華街。
これ、あたりまえですが、実は横浜の中華は中華街周辺が面白いんです。
「横浜で中華」→「中華街へGO!」というのはガイドブック片手の観光客の発想かもしれません。
本当のディープな横浜中華は、例えば、野毛、本牧、横浜橋あたりにあると
横浜在住の私は最近、強く思うんです。
このあたり、観光客は来ません。
横浜の本当の味がひっそりと息づいています。



ということで今回の舞台は、野毛です。
この界隈は、知る人ぞ知る中華料理店が多いエリアで、飲み屋とうっふん系のお店に交じって、あちこちに中華料理店があります。
横浜港へ続く大岡川沿いに広がる低地。小林にいわせれば「横浜のデルタ地帯」なんだとか。
川の流れで運ばれてきた人間の欲望が堆積された猥雑でディープな雰囲気であることはまちがいありません。
そんな街に寄り添うようにある中華料理店の中で、今回とびらを押したのが第一亭です「台湾料理」と名うっていますが、
名物は豚の腸や胃、舌といったいわゆる臓モツ系。ホルモン大好きの親の勝手な好みで行くことにしましたが、
娘は正直あんまり乗り気ではありませんでした。
小学生女子と、臓モツ、確かにミスマッチかも(笑)。



私「今日さ、臓モツ食べに行かない?」
娘「臓モツ? は、何それ?」
私「胃とか腸とかさ、内臓料理だよん。炒めたり、煮たりさ。おいしいよ〜」
あくまで声のトーンは明るく。いつもより1オクターブ上げています。響きだけでも暗い印象になりがちな“ゾウモツ”への娘の警戒心をとかねばなりません。
娘「内臓って…。もしかしてゾウの内臓食べるの?」
私「えー、あー違うよん。さずがにゾウじゃなくって、豚とかの内臓だよー。わっはっは」
娘「それって、おいしいの?」
私「うん。結構おいしいよ」
ハイテンションを装う私に対して娘は、
「何で土曜日のお昼に臓モツなんて食べなきゃいけないの…。あのさ、何度もいうけど、外食するなら熱々カリカリでとろ〜りのチーズがのったピザとかパスタにしてよ!!。なんなの『食べ録』って。私、一回も読んだことないし‥」と、ぷんぷん顔をしています。
ま、それはそれとして聞いておきますが、今日はとにかく第一亭へ。横浜デルタ地帯で臓モツ系昼ごはんです。



創業は1959年。店構えは、ひなびた昭和の中華屋風情で、数十年前へタイムスリップした気分です。
休日の昼下がりのせいか、ビール片手に臓モツをつつくメンズばかり。壁のテレビからはBGMよろしく、競馬中継が流れています。
お客さんは、意外にも洒落たスーツと靴を身に着けた広告代理店の営業マン風といった人から、大学生の二人組といった人物まで、結構多種多様です。
ま、子連れはうちだけでしたが(笑)。

 

メニューを見ると、ラーメン、わんたん、餃子といった定番メニューに続き、豚足うま煮、豚舌、小袋炒めなど、いわゆる臓モツ系が並びます。
なかでも目を引いたのが、チート炒め。チートって聞きなれませんが、ここでは豚の胃袋のことらしいです。
ネーミングにひかれて、チートの炒め物を注文。娘は、無難に「揚げ焼きそば」。憮然とした面持ちでいる娘に、
「臓モツを注文せよ!」とはさすがにいえませんでした(笑)。
夫は、「パタン」なる裏メニューをオーダー(これはメニュー表にはなく、昔、なぜか雑誌「ブルータス」に紹介されていたのです)




娘が注文した揚げ焼きそば750円。“パリ”&“とろ”、で最後に麺とあんが混然一体になる、3つの味が楽しめるのが揚げ焼きそばの醍醐味。




チート炒め600円。太めのせん切りのしょうががたっぷり入って、いい感じのアクセントです。




裏メニューのパタン600円。麺をいっしょに出てくるスープに浸けて食べてもおいしい。
テーブルのラー油、醤油、酢などで自分好みの味付け自在。




娘「パリパリの麺と熱々とろりのあんがおいしいね。パリッ、とろっだね」
相変わらず仏頂面の娘も、好物の揚げ焼きそばを前に表情がいくぶん和らぎました。
私「ひと口ちょうだいね!」
といっていただくと、はい、普通においしいです。何も、ここまで来て揚げ焼きそばを食べなくても…と、大人は思ってしまいますが、食事は何よりおいしくいただくことが大事。麺とあんをからめて、穏やかな表情で口へ運ぶ娘を見てひと安心。揚げ焼きそばのあんと肉といえば、普通は豚肉が多いかと思いますが、ここではやはり臓モツです。“普通の豚肉ではない”豚肉を見つけるたびに娘は、丁寧に拾い出し、皿の端に寄せます。
私「お肉食べないの?」
娘「うん。だって臓モツでしょ」
ツレない表情です。日ごろ、えらそうなことをいっても、やはり子ども。まだまだ臓モツのおいしさは理解できないようです。
おしゃれに英語で「ギブレット」とでも呼べば印象が変わり、案外食べたくなるのかもしれませんが。
で、私が食べたのがチートの炒めもの。臓モツと切り離せないくさみがまったくありません。
さくっとした口あたりと、すっきりしたしょうがの香り。炒めてからとろみのあるスープで煮込んだような優しい味です。ごはんにもアルコールにも合いそうです。
「旨い、旨い!」と小林もよく食べます。
最後は、パタン。もともとは、賄い飯だったというメニューで、ゆでた太めの中華麺ににんにくやごま油、調味料をからめ、刻んだねぎをのせたもの。一見貧乏学生の手抜き飯?! とも思える一皿ですが、ありそうでないメニュー。
誰が食べてもおいしいなーと思えるわかりやすく安定感のある味です。飲んだ後のシメに出されたら、お腹がいっぱいでもつい食べきってしまいそうです。本当にただの和え麺ですから、細い麺の方がおいしいのでは? と思ってしまいますが、小林曰く
「こんなシンプルな組み合わせでも食べた感があるのは、きっと麺が太いから。細かったら全然ダメ!」なんだとか。
なるほど! 確かにそうかもしれませんね。
とりあえず、帰るときには満腹になった娘もにっこり顔。
臓モツを食べた! 感は意気込みほどではありませんが、ハマのディープな中華料理店でまったりしたお昼ごはんでした。




どこから見ても昭和の香りがぷんぷんで、いい味だしてます!
店の斜め向かい側には、ピンクの外壁のソープランドが昼間から営業中。


文・渡辺ゆき
写真・小林キユウ


本日のお会計
パタン600円
揚げ焼きそば750円
チート炒め600円


第一亭
【データ】
住所:横浜市中区日ノ出町1-20
電話:045-231-6137
営業時間:11:30〜13:30、17:00〜21:00、土日、祝日は11:30〜21:00
京浜急行黄金町駅から徒歩●分、JR関内駅から徒歩●分、
京急本線日ノ出町駅徒歩2〜3分、JR桜木町駅から徒歩10〜12分
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140102/14004194/

秋の木曽路へ小旅行

お天気がよい秋の休日を利用して、ちょいと足をのばして長野県の南西部に位置する木曽路へ小旅行に1泊2日で行ってきました。車で中央道を飛ばすこと約5時間。紅葉狩りもかねて「えいや!」と出かけることに。
 木曽路といえば、江戸時代の五街道の一つ中山道で11の宿場があります。今回訪れたのは、妻籠宿と馬籠宿です。かつては大名や商人が行き来して大変栄えた土地ですが、鉄道の発達とともに明治時代ごろから廃れてしまいました。急速にさびれたことにより、江戸時代の街並みがまるで真空パックのように保存されたんだとか。



現在は、一軒一軒の家には持ち主である住人が住みつつ、当時の街並みがいい感じに保存されています。通りを歩くだけでまるで時代劇の主人公になったみたい。そんな木曽路へ出かけたのは、最近TVの「真田丸」にハマってすっかりレキジョ気取りの娘に江戸時代へとタイムスリップした気分を味わわせてみようと思ったから。真田丸が生きた戦国時代とはやや時代が違いますが、時代とともに変わる暮らしや社会に触れてもらおうという思いです。



 というわけで、今回は木曽路で「食べ録」…。休業中のところも意外にあり、妻籠宿の限られた選択肢の中から一軒のそば屋「松代屋」へ。広い玄関からうかがい見えた奥の座敷の様子が何ともひなびた風情で入ってみたくなりました。広い座敷にはちゃぶ台が7〜8卓。メニューは、そばとうどんのみ。それぞれに山菜ややまいもがのったのか、小さなおかずがついたセットメニューがあるのみです。そばが苦手な娘は温かいうどんを、私は温かいそばを、夫はざるそばセットを注文。メニューが少ないと迷うこともなく、あっという間に決まってしまいます(笑)。信州なのに、そばでなく、うどんという選択肢が子供らしい、といえば子供らしいです(笑)



窓の外をさえずる鳥の声を聴きながら熱いお茶をすすっていると、見知らぬ初老の男性が私たちの席に、まるでそうすることが当然のようにするっと座りました。
「あれ、相席かな?!」小林と娘が目を丸くして驚いています。
(‥‥誰?)
するとその男性は、
「お嬢ちゃん、どこから来たの?」とやおら娘に話しかけました。娘は驚きつつも、
「横浜…」とふし目がちに答えます。
「そう、いいところだね。木曽もいいところで、この家は179年前に建った家なんだよ。おじさんはこの家の7代目。そば屋と旅館をやっているんだよ。木曽は古いものがたくさん残っていていいところでしょ。今日の日を忘れないで、また大人になったらきっときっと遊びに来てね…」。
そんなことを一人語りのように話しては再びすっと席を立ち、今度は隣の席へ。あちらでも同様のことを語っているようです。
「あー、ここのご主人だったんだ」。
言葉にはしませんが、娘もようやくおじさんの立場を理解できたようです。
ちなみにここのおばさんもいい味出してました。


 安心したようにお茶をひとすすり。早起きして出かけてきたせいか、娘はいつになく寡黙でぼんやりしています。ラジオもBGMもなく、聞こえてくるのはほかの客たちの小さな話し声と鳥のさえずりのみ。すすけた濃い灰色の壁にかかる柱時計を眺めていたら、時計の針がぐるぐると逆回転し、そのまま江戸時代にひきずりこまれそうです。娘もそんな気持ちでいたのかもしれません。普段の饒舌さはなく、ひっそりとうどんをすすっています。大人もどこか江戸の旅人になった気分です。  



そんな雰囲気を今回はショートムービで。
http://taberoku.tumblr.com/



 木曽路で娘がハマったのが栗きんとん。つぶした栗と砂糖を混ぜて茶きんに絞ったお菓子で、こっくりとした自然な甘みがなんとも優しい味わいです。大人が大きな口をあければ、ひと口で食べられるくらいの大きさのきんとんを、娘はちびちびとかじって、それはそれは大事に食べました。よほどおいしかったのかお土産に買って帰りたいと言い、6個入りを購入。春でも夏でもなく、肌寒くなってきた晩秋の空の下、そぞろ歩きをしながら食べる素朴な栗のお菓子、というのが歴女気取りの小4女子のハートと舌にヒットしたようです。



 食後は女2人旅よろしく、妻籠宿、馬籠宿の両宿を散策。
「ママ、昔ここを歩いた人たちはどんなことを考えたんだろうね?」
「そうね、お腹が減ったとかお花がきれいとか、疲れたなとかそんなことじゃない?」
「ふううん、そうかもね」
石畳の上を歩きながらそんなことを話しました。ふだんはもうあんまり手をつなごうとはしないのに、この日は手なんて握っちゃって。旅はいいものですね★


本日のお会計
そばセット 980円
とろろそば 780円
温うどん  600円


【データ】
住所:長野県木曽郡南木曽町妻籠
電話:0264-57-3022
営業時間:要問合せ
JR南木曽駅からバス。

神奈川県・逗子の小坪漁港へ、地魚&まぐろを食べに

 前回行った「横浜市中央卸売市場 本場」で魚がおいしかったこともあり、
「今度は、獲れたての魚を食べたいよね!」ということになりました。
獲れたてといえば、漁港です。といっても近くに漁港なんて思いあたりません。我が家の窓からも海は見えますが、京浜東北線沿いの根岸湾にあるのは工業系の風景。漁港どころではありませんね。
すると夫が、「すごく小さいけどさ、逗子に漁港があるじゃん! えーと、確か小坪漁港だったかな。あそこへ行けば旨い魚が食べられるんじゃん」と言いました。
「あー、小坪ね。あったあった!! いいねぇ。超ローカル。行ってみようよ!」


というわけで、3連休の真ん中の日曜日に家族3人で神奈川県逗子市の小坪へ行ってきました〜。 
逗子市のホームページによれば、小坪漁港の歴史はたいへん古く、鎌倉時代からある逗子市唯一の漁港として、鎌倉(幕府)に魚介類を供給していたようです。
ということは、頼朝さんや政子さんもここで水揚げされた魚を食べていたんでしょうか? かなり歴史と由緒ある土地柄。1000年近くも昔から続く漁港だと思うと、海を眺めているだけでもありがたく思えてきます(笑)。


ところで、小坪漁港は南側は海に面し、残る三方は山に囲まれたような地形にあり、知っている人でなければたどり着けないような、まるで隠れ里みたいな港なんです。周りには、獲れたての地魚を売る鮮魚店や食堂が数軒あるくらい。ひなびた漁村といった趣で、すぐ近くにある逗子マリーナの瀟洒な雰囲気とはずいぶん異なります。あたかも、昭和へタイムスリップしたみたい。

小さな漁港です。



小坪港にほぼ隣接している逗子マリーナ。港との対比が面白い。


海鮮の食堂は数件が点在。ぐるっと一回りして、なるべくローカルな店をセレクト。地元の人とおぼしきお客さんでにぎわっている「ゆうき食堂」へ。刺し身を筆頭に、揚げ物や煮物、チャーハンなどバラエティ豊かな品揃えです。なかには、「豚ロース薄切りソースカツ丼支那そばセット」(1000円!)なんていうびっくりメニューまであります。地元らしきガテンなお兄さんが注文してました。
「さて、何食べる?」と娘の顔をのぞき込むと、
「え、まぐろでしょ、まぐろ!! まぐろじゃなきゃやだし」と娘。
「マグロって遠洋漁業だし…。遠い海の魚だし…」と私も遠い目。


テラス席(?)ともいえるテーブルが店の外にも。次回は、ぜひ支那そばに挑戦したいです!



小坪に来てまでまぐろと言う娘に苦笑しつつ、まぐろの刺し身にあじのフライつきというボリューム満点の定食を娘と私用に注文。
あじが好きな夫は、地あじの刺し身定食をチョイス。待つこと数分。トレーにのりきらないほどの皿がのった定食がやってきました。
「わ、すごい量! ご飯がてんこ盛り。2人で食べきれるかな?」と娘。
「まぐろが最後でちょっと少なめだから、かつおものせといたよ〜」と店員さん。
「わーん、うれしい」私。

あじフライと刺し身一点盛り定食(1100円)。 大ぶりのあじフライ2つと、こぼれんばかりのまぐろ&かつおの刺し身。やや小食な大人1名+小4女子は、これだけでお腹はぱんちくりんに。ごはんは、どれもデカ盛りです!



あじの刺し身定食  冷ややっこと温泉卵までついて、980円也。たっぷり添えられた白髪ねぎといっしょにいただきます。



 赤身のまぐろに加えて、かつおの刺し身がたっぷり7〜8切れ。おまけにのせておいたからね、という量ではありません。
立派な一品料理といえるボリュームです。しか〜も、かつおは、娘が刺し身の中では2番目に好きな魚。
いやがうえにもテンションは上がります。さっそく割り箸を握りしめ、今にも食べようとしています。
「ちょっ、ちょっと待ってよ。写真だけ撮らせてね…」と夫。
「早く、早く撮ってよ!」
空腹のせいもあり、少々殺気立つ娘です。
せまいテーブルの上でトレーの位置を変えながら、手際よく撮影は終了。その間、1〜2分です。そのわずかな時間も待てない! とばかりに、娘は夫をせかします。
「ママ、まぐろはね、わさびがついちゃっているところ以外は全部私が食べるんだから食べないでよ!」娘。
「はいはい、そんなことは分かっています。私はかつおあじのフライでじゅうぶんです(笑)」。
 しばし沈黙。黙々と箸を動かす娘と夫です。一息ついたところで、
「まぐろ、どう?」私。
「うん、おいしいよ。厚みがあって、水っぽさは全然ないね。むっちりしていて味が濃いかな」と娘。
まぐろは小坪の地のものではありませんが、やはりふだん食べているものとは違っておいしいようです。
皿からあふれんばかりに盛られたまぐろを、トレーに落とさないように慎重につまんではご飯といっしょに口に運びます。


結局娘は、ひたすらまぐろと白いご飯を食べて、ごちそうさま。結構好きなはずのかつおにも、副菜の温泉卵にも箸をつけませんでした。その理由を聞くと、
「だってさ、何よりまぐろをおいしく食べたかったから他のものは食べなかった」んだとか。まぐろとご飯を食べていたらお腹がいっぱいになってしまったようです。
 もちろん、小坪で獲れた地あじだって負けてはいません。地あじの刺し身定食を食べた夫によれば、
「身はプリッ。肉厚。丼飯をおかわりできそうなほど旨かった」そう。(さすがにアラフィフなんだし、そんなことはしませんが…ね。)


 帰りには「ゆうき食堂」からすぐ近くの鮮魚店へ。あじやいか、たこ、かんぱちなど小坪漁港で水揚げされた魚が並びます。
種類は少ないですが、磯の香りが漂う獲れたてのピチピチさんです。あれこれ買いたいところですが、クーラーボックスもないし、とりあえずあじを買うことに。
昼にあじを食べたから私はサザエにでもしたいところですが、
あじがいい!」という夫のリクエストであじをゲット。ちょい小ぶりのが4尾で、500円。3尾はたたきにして、1尾は娘のために塩焼きにしておいしくいただきました。
ごちそうさま〜。

海に面した鮮魚店「谷亀」。目立った看板も何もありませんが、次々に人がやってきては魚が売れていきます。地物がいい!



文・渡辺ゆき
写真・小林キユウ



【本日のメニュー】
あじの刺し身定食980円
あじフライと刺し身一点盛り定食1100円


【データ】
ゆうき食堂
住所:神奈川県逗子市小坪5-2-11
電話:0467-24-1682
http://tabelog.com/kanagawa/A1406/A140602/14002599/

横浜の魚市場でまぐろを食らう

「港町横浜なんていうけどさ、横浜にはお魚の市場なんてないんだよね〜」
ある日、娘がふとこんなことを言いました。
娘は、港のすぐ脇に市場があり、早朝から競りが行われるような、いわゆる「魚市場」を言っているようです。
なるほど、確かにそういう磯くさい魚市場は横浜にはありませんが、一応あるんです。


「えっ、あーあるみたいだよ。ハハ(母)も実際には行ったことないんだけどさ、横浜駅の割と近くにあるそうだよ」
「へぇ〜、そうなんだ」と娘。
 横浜の魚市場とは、正式には「横浜市中央卸売市場 本場」といいます。
調べてみると、意外にも歴史があり、日本国内で3番目、東日本では初めての中央卸売市場として1931年に開場したそう。
水産物以外にも、青果や鶏肉、鶏卵なども扱っていて、敷地面積9万8,748平方m。ベイエリアのみなとみらい地区に近く、うちからは車で20〜30分ほど。
実はJR横浜駅からも意外に近く、頑張れば歩ける距離。約20分ほど。


市場内には食堂もあるようです。市場の食堂なら、新鮮で安くておいしいにちがいありません!
東京の築地市場の人気の波及効果なのか、こちらの市場も最近、少しずつメディアなどにも登場。
ネットなどをみると、築地に飽きたら、よりディープな横浜市場へ、という流れが生まれてきてるようです。
夏休みもいよいよ終盤戦、残りの宿題を片づけるパワーをチャージすべく市場へ朝ご飯を食べにいこうということになりました。


私「明日の朝、まぐろ食べに行かない?」
娘「まぐろ! いいねぇ。行く、行く、もちろん!」
 娘は、無類のまぐろ好き。焼いたり煮たりした魚なら何でも食べますが、刺身はほぼまぐろしか食べません。
寿司屋でもまぐろ、スーパーの魚売り場でもまぐろ以外は目に入らないほどまぐろにラブラブです。
そんなわけで、「まぐろ」という言葉にしっかり食いつきました。


 8月下旬のとある土曜日、朝6時すぎに起きて、寝ぼけまなこをこすりながら車で市場へ。
近接するおしゃれなみなとみらい地区とはかなり雰囲気が異なり、荷物を運搬するトラックや軽自動車が、やや荒っぽい運転で行き来する殺風景な風景です。
色で言えば、一面グレー。市場界隈の海産物屋や青果店は、まるで昭和の時代から時が止まったような雰囲気です。
私「さぁ、着いたよ」
娘「ここが、市場なの?」
 テレビで見たことがある、地方のひなびた漁港みたいなところをイメージしていた娘は、あまりに巨大な市場に軽いカルチャーショックを受けたようです。
 

この奥に目指すお店が。少し勇気がいります。段ボール箱をかき分けて進みます。


市場の食堂街へ行くと、朝7時30分だというのにだいたいどのお店もオープンしていました。(市場の食堂街なんだからあたりまえか…)
なかでも、鮮魚をウリにしていて一番活気のある「もみじや」さんへ。開店後数分しかたっていないのに、すでに半分以上の席が埋まっています。


外観は意外に普通でホッとする。



夫「おれは、海鮮丼定食かな〜」
娘「まぐろがいっぱいのってるの、よろしくね★」
 お品書きには、あじなめろう丼やうにがのった定食、さばの味噌煮定食など、ひととおりの魚料理がありますが、娘はまぐろ以外見向きもしません。
メニューの写真を見る限りご飯はもりもりで盛ってあるようなので、3人前頼んではとても食べきれそうもありません。
そんなわけで、海鮮丼と刺身定食を1人前ずつと、まぐろラブな娘のためにまぐろの刺身を単品で注文。
待つこと約5分、やってきました海鮮丼と定食にまぐろの刺身。


刺身定食。写真には写ってないが、もちろんごはん、味噌汁付き。850円(税込)



娘「まぐろ、厚いね。いつも食べてるのより、1.5倍くらいあるかな」
 算数で小数を勉強したかいあって、1.5倍なんて微妙な厚みを素早く表現します。
定食についてきた丼ぶりに盛られたご飯は、母子で半分ずつにして早速いただきます。
刺身定食には、まぐろ、たい、ぶり、えんがわの4種類の刺身がのるほか、小鉢が2つとみそ汁付き。これで850円とはかなりお得です。
自宅の近所のスーパーなら、刺身だけでも850円では買えそうもありません。
娘ではありませんが、私までテンションがアップ気味(笑)。
娘用に頼んだまぐろの刺身は、厚い切り身が5切れのって300円也!
私「どう、おいしい?」
娘「うん、おいしいよ。感想は後で言うから、今は食べるのに集中させて!」
私「あ、ごめんごめん」




海鮮丼定食です。9種のネタがのってました。950円(税込)



 夫が頼んだ海鮮丼定食には、まぐろ、かつおしらす、えんがわなど9種類がたっぷりのって950円。これも太っ腹なお値段です。

娘「ママ、ごはん、もっともらっていい?」
私「もちろん、どうぞどうぞ!」
 大好きなまぐろ+おしょうゆ、これ以上ご飯が進む取り合わせはない!
と言わんばかりにせっせとご飯を口に運びます。普段は食が細いあまり、
うちでは「小鳥ちゃん」(小鳥くらいしかものを食べない、的な意味)と呼ばれる娘が、びっくりするくらいご飯を食べています。
毎朝まぐろを出せばこれくらい食が進むんでしょうか…。


 いつもながら無口な夫も、
「おいしい、いいね」とにっこり顔。
前の晩に珍しく私と言い争いをした翌日だったため、朝からむっつり顔でしたが、
やっとうれしそうな顔を見せました(笑)。
おいしいものは心をほぐす、そんな言葉が頭をよぎりました。さすがは、市場めし。
夫婦喧嘩をしたら、市場へゴー! 心にとどめました。

まぐろを食べつくし、満足顔の娘。
私「おいしかった?」
娘「うん、おいしかったよ。私が嫌いな白いところ(トロ)ほどではないけど、ただの赤身よりちょっと濃い味がして、まぐろ食べてる〜、って感じがおいしかった」んだとか。
 これまでは赤身一辺倒だった娘が、赤身より濃厚な中トロに目覚めつつある、ということでしょうか…。ちょっと複雑な思いです。願わくば、これまで通りお安めな赤身ラブでいてほしいものです(笑)。


月2回の開放データは市場内部まで侵入可能!
築地と違って観光客はほぼ皆無






なんでも安いです。クーラーボックスを持ってこなかったことを激しく後悔。
氷は無料でいただけるそうです。



ビジター用に本日の目玉商品の案内板。これで広い市場を効率良く回れます。



 最後に市場内をぐるっと見学。
月2回の一般開放デーのためか、一般客もちらほらいて、子どもには無料でアイスを配布していたりと親しみやすい雰囲気です。
魚介類も市価より2〜3割安いといった印象です。
今回は、「まぐろを食べる!」ことばかりに気をとられていましたが、次回はお買い物モードでやってきたいと思いました。
ごちそうさまです!

【本日のメニュー】
海鮮丼定食…950円
刺身定食A…850円
まぐろの刺身…300円


【データ】
もみじや
住所:横浜市神奈川区山内町1番地 横浜市中央卸売市場 本場内
電話:045−441−2220
営業:7:30〜14:00
定休日: 日曜・祝日
http://www.tumamasa.co.jp/momijiya/

横浜市中央卸売市場 本場の市場開放デーは、毎月第1と第3土曜日の9:00〜11:00ですが、もみじやさんへは開放デー以外も入れます。
JR横浜駅からも頑張れば歩ける距離です。

ハマの歓楽街伊勢佐木町で、熱々の刀削麺をすする

ハマの歓楽街伊勢佐木町で、熱々の刀削麺をすする

 

シュッ、シュッ、シュッ。
まるで忍者が手裏剣を投げるような怪しい手さばき。
「おおおお!!」
これはさずがにまねできない、と興奮気味の私と夫。
「早すぎて、1/250秒でもブレてしまう」とカメラを構える夫は慌てた様子。
そのころ、小4の娘はやや離れた場所で、「あ〜恥ずかしい。うちの親はなんでこんなことで
興奮するわけ?」(←親の想像)と憮然とした表情。


ラーメンでもうどんでもない、どちらかといえばすいとんを薄く長くしたような麺「刀削麺」ってごぞんじでしょうか?
太い大根のような生地の塊から、生地を麺状に削って直接沸騰した湯に落としてゆでて作ります。
中国華北地方の山西省に伝わる伝統料理で、
読んだ字のごとく、「刀で削った麺」だから刀削麺なんだとか。
何となく知ってはいるけれど食べたことはない、という人も多いかもしれません。
私もめったに食べませんが、自宅から車で10分ほどの横浜の歓楽街伊勢佐木町に名店があると聞き、
食べに行くことに。


店の名前は、「華隆餐館」。中華街にも近いこのエリアには、中国人が多く住んでいます。
中華街の料理店が観光客向けなら、華隆餐館をはじめこの界隈のお店は、
そこで働くジモティ中国人の胃ぶくろを満たすためのお店。お味は本格派にちがいあ
りません!!


 麺好きの両親が朝からテンション高めなのに対して、娘はいまひとつうかない顔をし
ています。実は、娘は刀削麺を食べに来るのをちょっと渋っていました。自分が見たこ
とも聞いたこともない麺を、何だかよくわからないお店で食べるのに抵抗を感じていた
ようです。さらに、
「何で暑い時期に熱いものを食べなきゃならないの?!」と、かなり不満顔。
さらには、「今日は刀削麺とかいうの食べるけどさ、次は絶対ピザとか私の好きなものにしてよね
。ね、絶対だよ!!」と念を押して渋々ついてきたのです。


最近の子どもはまったく生意気で、外食先にもあれこれ意見を言ってきます。
私が子どもの頃なんて、外食するだけでちょっとしたイベントだったし、うきうきしたものです。
やれやれ、これも時代の流れでしょうか…。隔世の寂しさを感じます。


そうは言っても、写真入りのメニューをのぞき込むと、さすがに娘の胃袋も反応した
ようです。牛すじ麺やマーボー麺など、刀削麺だけで約10種類。
「結構おいしそうじゃん!」と、すっかり機嫌を直した娘。あれこれ迷った末、
「スープが白くって、チャーシューが大きくておいしそう!」と言って、チャーシュー
麺をチョイス。
 辛党の私は坦々麺を、辛いものが苦手な夫は牛肉麺を注文。オーダーが入るやいなや
、店主と覚しき中国人の男性料理人が、さっと生地を抱えて煮え立つ大鍋の前へ。



削る前に生地を全体重でよく練り込む店主


私「さぁ、ゆでるのを見なくっちゃ! 麺をシュパシュパ削ってお湯の中に入れてゆで
るんだよ。ね、見ようよ!」
と、アゲアゲムードで娘を誘います。ところが娘は、「ママがひとりで見てくれば!」と、
かたくなにテーブルを離れません。麺をゆでるのを見るだけではしゃぐアラフォーの母
親に冷ややかな視線を撃ち込みます。第二次反抗期?! ま、放っておきましょう。


 料理人が左手に抱えた生地に、カーブした薄い包丁を当てて、スッスッと無駄のない
動きで麺を削っていきます。見ているだけでため息が出そうな職人技。
「すごいですねー」と、一人感服する私でありました。
 そうこうするうちに、刀削麺がやってきました。白濁したスープの中には、もっちり
した麺がたっぷり。まずは、胸いっぱいにスープの香りを吸ってから麺をひとすすり。
娘「つるっとしているのに、かむとむっちり。ちょっとフォーに似ているかな?! 熱い
けどおいしいよ!」
つるっとした麺をつるつる、つるつるとよく食べます。
娘「何かさ、スープがすっごい濃厚。普通のラーメンより太いからスープもこってりし
てるのかな? ね、そうだよね?」
私「うん、そうかもね」
しばし、無言で麺をすする娘。半分くらい食べると、
「この麺、食べても食べてもなくならない気がしてきた…」と言ってギブアップ。



娘が注文したチャーシュー麺。豚骨系(?)のこってり濃厚なスープと麺がマッチしてます!




特徴的な麺。エッジに削った名残があります。




これは私が注文した坦々麺のアップ。山椒と唐辛子がきいたピリッとした味わいがクセになる〜



わはは、そんなハズはないけれど、食べるのが遅い娘がもたもたしているうちに、麺が
スープを吸ってどんどんふくらんでいるためそんな風に感じたのでしょう。
そんなわけで、完食することはできませんでしたが、来たときとは打って変わって満ち足りた表情
の娘でありました。


娘と同様に刀削麺初体験の夫は、
「麺は、コシが弱めのほうとうみたいだね。滑らかでスープとのからみもいいし、
牛肉もホロホロで旨いじゃん!」と、牛肉麺をペロリと完食。
いずれにしても、もともとパスタやうどん、ラーメンなど麺が大好きな夫と娘は、
すっかり刀削麺のファンになった様子です。
何でもインスタント食品がある世の中ですが、さすがに刀削麺のインスタントはない
ハズ。もちろん自家製するのも無理。渋々着いてきた娘も、最後は
「また来ようね!」とにっこり顔。


生地の作り方やスープについてなど聞いてみたいことはたくさんありまし
たが、厨房に入り込む勢いで聞いてみましたが、「日本語わからないよ〜」と言われてしまい、聞くことはかなわず。
残念無念でしたが、とにかくおいしかった〜。


ちなみにこの店の通りを挟んだ正面にあの「ラーメン二郎」が偶然ですが、ありました。
相変わらずの行列です。しかも全員男。
あの人たちが、こちらのお店に来ることはないし、こちらの客が次郎に並ぶこともまずないと思います。
大きなくくりでは同じラーメンだとは思いますが、人っていろんな趣味趣向はあるんだなと、ふと思いました。

華隆餐館の店内より。2階の「マッサージ」という文字がどこか怪しい雰囲気。



こちらは華隆餐館の外観。ラーメン二郎前より。


【本日のメニュー】
チャーシュー麺750円
牛肉麺800円
担々麺(汁なし)800円


【データ】
華隆餐館(かりゅうさんかん)
住所:神奈川県横浜市中区伊勢佐木町長者町5-71-1
電話:045-261-6079
http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140104/14005003/